世の中にはお金持ちと言われる人がたくさんいるが、日本の場合、厳しい税制により欧米の大金持ちのような人はなかなか現れない。

世界に通用する日本の大企業も相当な利益をあげているが、いわゆる欧米型のスーパーリッチに仲間入りできるような役員はそういない。

世界の金持ちのほとんどは、武器や麻薬、宝石、石油に絡んでいるが、日本人が麻薬王や武器商人になることは難しいし、その分野で大金持ちになれたとしても日本国内にとどまることは無理である。

世界一の金持ち国家、日本だが、では日本にいて、何を、あるいはどんな職種が一番お金を得られるのか?

合法的で、世間に正しく認識され、うまくすれば感謝もされ、そして大金を動かせる仕事。あるいは組織とは?

その答えは、政府である。

一時、日本ではヤクザがスーパーリッチ的な分野に蔓延るかと思われたが、ヤクザを利用してきた政治家が、邪魔になったとして法で排除したことで、日本のトップが決定したのだ。日本のトップは、自民党である。

 

「国」とは何か?

南北に広がる、四季折々の国。といった場合の国と、国の借金がとうとう1000兆円を超えた!といった場合の国は、別のものである。南北に広がる国土は自然に出来たものだが、1000兆円の借金は、政府が、人工的につくったものである。

国と聞けば、桜や、木々山々、自然が織りなす楽園といったイメージを思い浮かべたいものだが、通念的に、国とは、国民と領土を有する統治機構であるとされている。

日本の場合は政体と国体すなわち、政府と皇室とが存在して初めて国になる。世界中でただ一つ、日本のみにおられる天皇が先祖より代々ご苦労されて造られたのが日本であり、しかし皇室は政治に干渉しない祭祀であるから、政治は、国民に選ばれた者が共同で行うことになっている。これも、天皇の大御心なのであるが、政体の方には、国を運営するためにと、日本中の法人と個人から、もれなく、膨大な額のお金が集まってくるのだ。税金という、そのお金を分配し、良い国、安定した国を維持せんと。

国民から集めた膨大な金額のお金(税金)と、国民の預貯金を裏付けにしてできた1000兆円もの借金。この二つを足したものが、「統治主」のフトコロに入る。フトコロと言うと足をすくわれそうだが、政府、行政、司法、その他膨大な数の外郭団体くらいまでの範囲で分配が行われているのであれば納得するが、それぞれが得ている金額や、次々と設立される天下り用の民間会社にまで税金が流れているのだからフトコロと思われても仕方ないだろう。国を統治している人々は全員、国民から集めたお金を分けてもらって生活しているが、その範囲をどんどん広げて山分けしようとした根性に、問題があるのだ。

ちなみに、1000兆円も借金があるなら良い立場ではないだろう、と思われそうだが、この借金は外国から借りた借金ではなく国民の保有資産から借りたものなので、リスクは全くない。日本の統治主は、世間体が良くて家族に厳しいということだ。

 

日本を統治している機構には、もの凄い量のお金が入ってくる。

そしてその使い道をめぐって権力争いが展開されるのだが、とにかく入ってくるものは次から次へとジャブジャブ入ってくるので、統治主はその分配をどう身内で行うか、つまり税金や国民の資産で運営できる組織をいかに多く作るか、自分たちに利益がリターンする構造をいくつ増やせるか、それを支える法をどう作るかが、政治手腕なのである。

 

そうした中、とうとう分配しきれなくなったのか、選挙で選ばれていないにもかかわらず政治家として立ち振る舞い、既存の法を特別に破って自分たちの利益を得る業態を新設するとした、後進国的なやり方を行う団体が、「有識者会議」や「諮問会議」といった名前で活動し始めた。

特にお粗末なのが、竹中平蔵率いる経済財政諮問会議だ。

竹中平蔵は、郵政事業をアメリカに売るために民営化して5000億円(金額は諸説あり)もの賄賂を得たり、日本に住民税を払わなくていいように年末だけアメリカに住所を移したり、正社員を無くすために派遣労働法の改正を行ったり、これは噂なので言いにくいが、相当スケベな男だという。

そのスケベな竹中がこの度行ったことが、経済財政諮問会議の設立なのである。彼は、マクラ接待ですぐに言うことを聞くので人材派遣会社パソナの会長という肩書が一番好きなようだが、政治的な場面ではまずいので、大学教授ということになっている。まあ、下の動画を見ていただき、選挙で選ばれたわけでもない人間が政治を行っている日本という国の統治者の異常ぶりを理解し、意見を持っていただきたい。