横浜の不良は、おおかた、若いころに出来た彼女とそのまま付き合って、早い結婚をする。今は知らんが。

よって、20歳~25歳くらいの間に、ほとんどの友人が結婚したが、私の場合は、中学3年生の時に某駅近辺で見かけた今の妻と18歳から付き合いだし、25歳で結婚した。

 

彼女は素っ堅気の家の出で、私は交際期間中、必ず門限の23時までに送り届けていた。

結婚する前に泊りがけで旅行に行ったのも、外泊したのも合わせて数回程度。つまり、彼女とかにうるさくされるのが嫌いな私にとっては、とりあえずナイスな彼女だったのだ。私は、彼女を家においてから、いつも何処かに遊びに行っていた。

 

結婚した当時は、ちゃんとした仕事をしようと思い、今振り返ると唯一の会社勤め(それまでの勤務先も法人だが)をしていた頃だった。

 

それからのことは私のプロフィールに少しだけ、適当なことを書いてあるが、中卒の不良が乗算的に仕事をこなし、社長という重責を肩から降ろすことなく働き続けるなか、なぜか家内もアルバイト?の顔をして、私の仕事を手伝っていたようだ(今思い出した)。考えてみれば、当時、その時くらいしか一緒にいる時間が無かったからか・・・。

 

金があるときでも贅沢せず、金が無いときでもそれなりに楽しく振る舞っていた女房。

 

私の苦労やサクセスストーリー的な話しよりも、彼女の、心配と不安、生きるか死ぬかを何度も繰り返したことで擦り切れた心の具合を観た方が、何らかの参考になるかもしれない、とも思うが、そこは、さすがに我妻である。多分、まったく、何も感じていないに違いない。

あの嫁と同じことを経験して狂わない女性がいたら見てみたい。くらいなことを思うが、私は、付いてこれないなら仕方がないというスタンスできた。一緒にいるのと、分かれるのと、どちらが嫁にとって楽なのか、よく頭をよぎる課題である。

 

言うまでもなく、ここには書けない様なことが色々とあった夫婦だが、どこにいるのか、帰ってくるのか、生きているのか死んだのかも分からない亭主が帰ってきて

 

俺「おお、これからはここに住むから」

嫁「ほんとなの?」

俺「たぶん・・・」

嫁「信じられません」

俺「悪かったのかもしれないが、俺は悪くない。というか、もし何か俺に注文があるなら今のうち言っておけ。聞いてやらないわけでもないから」

嫁「靴下を裏返しのまま洗濯物の中に入れるのは止めてください」

俺「・・・わかった」

 

やっぱ、私の嫁は凄いかもしれない・・・。

 

PS

妻は、友達から、私と結婚して相当苦労していると思われている。

それは、私が遊び人に見えるからだろう。

それはそうだ。産まれてよりこのかた、本当に嫌気がさすくらい女性にモテモテの私である(!)。

私のモテ方は、妻が高校(当然、私とは別の高校に通っていた)時代から、妻の高校にまで鳴り響いていたし(大げさ)、若手のアパレルブランドの社長となれば、それこそ異常な環境だった(金があるからモテた^^)。

夜、仕事が終わったら、私一人で十人くらいの女の子を連れてご飯に行くのが当たり前だった。

私はブティックを西から東まで多店舗展開していたが、各地の店舗に行くと、夜は、こちらが呼ばなくても大勢のブランド女がメシを食わせろと寄ってきた。

妻はその状況を良く知っていたので、結局は慣れたのだろうが、私は、信じてくれる人がいなくてもいつも言っている言葉がある。私の側にいる人間はみんな知っているが、私は、何があっても浮気はしない。